用語解説

公共測量以外の測量とは?

国又は地方自治体等が、測量業務の実施に要する費用の全部又は一部を負担しない測量業務です
例としては、建設現場等で生じる現況測量や出来形計測。また、設計時の現況調査に伴う測量等は、公共測量に該当しません。
その他、不動産登記法に基づき登記所へ備え付ける目的の場合を除き、民間の測量業務は公共測量に該当しません。

公共測量とは?

公共測量とは、測量法第5条第1項に規定する測量で、国又は地方自治体等が実施に要する費用の全部又は一部を負担して実施する測量業務です。
例としては、公共基準点測量や公共の地図調整に伴う測量業務が公共測量に該当します。
弊社システムは、公共測量に対応する機器ではありません。

GNSSとは?

GNSSとは、Global Navigation Satellite Systemの略で、日本語でいう「全球測位衛星システム」のことです。
地球の上空数万kmを周回する人工衛星と通信し、地球上のどの場所にいるかを正確に割り出す機能を持っています。GNSS衛星には、QZSS(日本)、GPS(アメリカ)、GLONASS(ロシア)、Galileo(EU)、Beidou(中国)等があります。

準天頂衛星とは?

準天頂衛星とは、特定の一地域の上空に長時間とどまる軌道をとる人工衛星で、日本の衛星測位システム「みちびき」の主体となっています。GPS衛星の電波が届きにくい場所や時間でも、位置情報を計算するための信号を提供し、測位精度の改善効果が期待できます。

単独測位とは?

GNSSによる単独測位とは、GPSやGLONASSなどの衛星測位システムを利用して、単独で測位を行う方法です。GNSSによる単独測位では、衛星からの信号を受信し、その信号から自分の位置を計算します。GNSSによる単独測位は、衛星からの信号を受信するだけで測位ができるため、比較的簡単に行うことができます。ただし、測位精度は数メートル程度であり、高精度な測量には向いていません。

CLASとは(センチメートル級単独測位)

CLASとは、準天頂衛星「みちびき」のセンチメータ級測位補強サービスで、PPP-RTK方式を採用しています。CLASは、誤差要因の補正値を共通部分とグリッド部分に分けて送信する方式で、センチメータ級の高精度測位を実現しています。

CLAS(PPP-RTK)は、従来の測位衛星からの信号に加え、準天頂衛星「みちびき」から送信される精度補強信号を受信機で受信し、高精度な位置情報を計算する技術です。
この技術により、従来はモバイルネットワーク等に接続できない地域では困難であった、センチメートル精度の位置情報を容易に取得できます。

干渉測位とは?

GNSSによる干渉測位とは、複数地点で受信機を同時に観測をして衛星からの電波到達の差(位相差)を解析する事によって受信機間の距離を求める方法です。主にセンチメートル精度の測位結果を必要とする業務に用いられています。
弊社システムに利用しているネットワーク型RTK・RTK-GNSSも、干渉測位の一種です。

RTK-GNSSとは?

「RTK-GNSS」とは、「リアルタイムキネマティック(Real Time Kinematic)」の略で、地上に設置した「基準局」からの位置情報データによって、高い精度の測位を実現する干渉測位技術のことです。 RTK-GNSSは、GPSやGLONASSなどの衛星測位システムを利用して、位置情報を取得する技術です。 RTK-GNSSは、建設機械や農業機械などの自動運転車両やドローンなどに利用されています。

RTKの測位精度は、水平・垂直方向に10~20mmの精度の正確な測位が可能になります。GPSでの数メートル単位での誤差とは違い、RTKでは垂直・水平方向に1センチメートル単位の正確な測位が可能になるため、高精度な測量が可能です。

ネットワーク型RTKとは?

ネットワーク型RTKは、GNSSを用いた高精度測位システムで、主に国土地理院が全国に設置した「電子基準点」を用いモバイルネットワークを利用し、電子基準点から作成された補正情報を用いて、移動局の近隣に仮想的に基地局を作成し、基地局で受信するデータを模擬的に作成する方式(VRS)があり、近年は、モバイルネットワークを提供する企業から配信される民間の電子基準点の補正情報を組み合わせたり、自身が現場で取得した基準点(基準局)からの補正情報を組み合わせたりする形で、移動局の高精度な位置を決定することができる干渉測位技術です。測量を高精度・リアルタイムに、効率的に行うことが可能です。

ネットワーク型RTKの測位精度は、一般に水平・垂直方向に10~20mmの精度の正確な測位が可能になります。GPSでの数メートル単位での誤差とは違い、RTKでは垂直・水平方向に1センチメートル単位の正確な測位が可能になるため、高精度な測量が可能です。

基準局とは?

基準局とは、RTK等の干渉測位方式において、基準となる位置情報を提供する施設のことです。基準局は、各種衛星からリアルタイムな測位信号と、既知の位置情報とを組み合わせて計算することで、移動局に対し高精度な位置情報を計算するための補正信号を生成・発信しています

移動局とは?

移動局とは、RTK等の干渉測位方式において、測位を行う移動局のことです。RTK方式は、既存の衛星測位システム(GNSS)から得られた位置情報に加え、地上に設けた独自の基準局からの補正情報を合わせて計算することにより、移動局側の高精度な位置情報を取得することができます